奈良公園一帯で毎年8月に開催される「なら燈花会」は、たくさんのろうそくによる灯りを使ったイベントです。
訪れた時は燈花会の最終日で、東大寺が夜間参拝でライトアップされて大仏殿が無料開放されていたのと、春日大社の行事である「中元万灯籠」をあわせて拝観することができました。
※2019年の開催期間は、8月5日(月)〜8月14日(水)までの10日間です。
なら燈花会は19時からはじまりますが、会場から少し離れている奈良駅周辺の駐車場でも、開催時間前から空きが無くなり、帰りの奈良公園付近は渋滞が発生します。
また、会場付近の駐車料金は1回1500円ぐらいが相場で、駐車場によっては最大料金が設定されていない時間制のパーキングもあり、長時間滞在すると少し高くつく場合もあります。
出かけるのが遅い時や料金を抑えたい場合は、公共交通機関を利用する方がいいと思います。
燈花会の見所
なら燈花会は1999年から始まり、近年の来場者数は90万人超えという、奈良の代表的な夏イベントに成長しました。
なら燈花会の会場はたくさんあり、猿沢池や浮見堂などの会場も見たかったのですが、春日大社の中元万灯籠も考えると全部まわるのは大変になってくるので、今回は浮雲園地と春日野園地を中心に見てまわりました。
燈花とは灯心の先にできる花の形のかたまりを指し、これができると縁起が良いとされています。
ろうそくをいれるコップは、赤や緑などのカラーコップが使われていました。
イベント開始時刻になると、ボランティアの方が点灯していき、奈良公園一帯の会場に約2万本のろうそくの灯りがともり、灯りの川の様な幻想的で見ごたえがある光景が広がります。
ろうそくの配置は無造作に置かれているのではなく、文字や絵柄を表現しているものがあり、子供と何の絵や文字が描かれているか見つけながらまわるのも楽しいです。
奈良春日野国際フォーラム付近では、屋台やスタバ、サーティーワンなどの仮設テントが並んでいました。
また、建物の中は飲料の販売やレストランがあって、一部の部屋は開放されていたので、トイレや休憩所に使えます。
東大寺の夜間参拝
東大寺の夜間参拝は毎年お盆に行われていて、なら燈花会とあわせて拝観できる時があります。
日本最大の山門である東大寺南大門の阿形・吽形の金剛力士像は、ライトアップで躯体がくっきり見えて、迫力がいつもより増していました。
お盆の夜間参拝の時は、いつもは閉まっている中門が開かれていて、大仏殿にアクセスできるようになっています。
大仏殿の観相窓も開いていて、外からでも奈良の大仏さんのお顔を拝見できるようになっていました。
大仏殿の内部もライトアップされ、奈良の大仏さんの左右に安置されている虚空蔵菩薩と如意輪観音の金色の躯体も、さらに映えて光輝いていました。
拝観する人は多いですが身動きがとりにくいほどの混雑ではなく、大仏殿の中にある柱のくぐり抜けができる場所が順番待ちで並んでいるぐらいでした。
大仏殿の中ではお土産屋の販売や、朱印の受付もしていました。
春日大社の中元万灯籠
中元万灯籠は8月14日、15日に行われる春日大社の行事で、境内にある全ての灯籠に浄火が献じられ、諸願成就や祖先の冥福が祈願されます。
春日大社の境内は広く、奈良公園の会場から春日大社まで少し距離があるのと、参道の両側は石灯籠が点灯していますが、ほのかな明かりなので結構暗い中を歩きます。
中元万灯籠は19時頃から灯りがともされ、参拝料金は500円です。
春日大社の石灯籠は1000基、吊り灯籠は2000基あるそうです。
本殿前の門もライトアップされ、通路沿いに吊りさげられた灯籠の幻想的な光を楽しむ事ができました。
イベント情報
なら燈花会の公式サイト
アクセス(電車・バス)
浮雲園地、春日野園地、東大寺の場合
近鉄奈良線「近鉄奈良」で下車→徒約歩20分または市内循環バス「大仏殿春日大社前」で下車→徒歩5分
JR大和路線「奈良」で下車→市内循環バス「大仏殿春日大社前」で下車→徒歩5分
イベントの開催期間
8月上旬の10日間 19:00~21:45