沖縄県南城市にある「ガンガラーの谷」は、数十万年前に鍾乳洞だった場所が崩壊してできた谷間があり、ガイドツアーに参加することで谷間の自然を見てまわることができます。
ガイドツアーの参加は、事前に電話予約または公式ホームページのネット予約が必要で、料金は大人が2200円、学生が1700円、保護者同伴の中学生以下は無料です。
ガンガラーの谷の向かいには観光施設「おきなわワールド」があり、那覇空港から車で30分ぐらいで行くことができます。
ケイブカフェ
ガンガラーの谷の専用駐車場から坂道を下っていくと、サキタリ洞と呼ばれる広い洞窟があり、ケイブカフェという洞窟カフェが営業しています。
ライトアップされた天井から、つららのような鍾乳石を見ることができる珍しいカフェで、ガイドツアーの集合・出発場所になっています。
ケイブカフェの営業時間は10時〜18時(変動あり)で、カフェのみの利用もできます。
ガイドツアーに参加した日は、ケイブカフェで待機しているときに雨が降ったり止んだりの天気になり、念のためにカフェで販売されていた雨ガッパを購入しました。
ガイドツアーは基本的に森の中を歩くので、天気が微妙なときは雨具を持参しておいた方が無難だと思います。
あと、トイレはガンガラーの谷の駐車場に1カ所しか無さそうだったので、ツアーが始まる前に済ましておくことをおすすめします。
ツアーの見所
サキタリ洞
ケイブカフェのあるサキタリ洞では、2009年から発掘調査が始まり、これまでに約9000年前の成人の埋葬人骨や石器などが見つかっています。
なかでもサキタリ洞から発掘された、巻貝を加工してつくられた釣り針は、世界最古となる2万3000年前の釣り針という論文が発表されて話題になっています。
サキタリ洞の奥の開口はガンガラーの谷へ通じていて、20人ぐらいのグループで木が生い茂ったコースを歩いていきますが、歩道は整備されていて歩きやすかったです。
ガイドツアーの所要時間は、1時間20分です。
亜熱帯の森では、太い竹が群生している場所やガジュマルの木の前など、ガイドの方が時々立ち止まって興味深い話をしてくれます。
ガジュマルは歩く木と呼ばれていて、垂れ下がっている気根が絡みあって地面に到達すると、そこに根を張って幹のように太くなり、やがて古い幹は枯れていくのを繰り返して少しずつ移動するそうです。
他にも所々でガイドの方の話を聞いて、かつては鍾乳洞だった痕跡を確認することができます。
種之子御嶽
ツアーコースになっている種之子御嶽は、イナグ洞・イキガ洞と呼ばれる2つの洞窟があります。
イナグ・イキガとは沖縄で使われる方言で、それぞれ女性・男性を指すそうです。
イナグ洞の入口は縦穴で中に入ることはできませんが、安産や良縁を祈願する場所です。
イナグ洞のある場所からさらに奥に行くと、イキガ洞と呼ばれる洞窟があり、ランタンを持ちながら洞窟の中を歩いていきます。
イキガ洞は男根の形をした鍾乳石をいくつも見ることができますが、その中でも洞窟の突き当たりにある、一際大きな男根形の鍾乳石はさわることができ、命の誕生や子供の成長を祈願できます。
大主ガジュマル
ガイドツアーでいちばんの人気スポットである大主(ウフシュ)ガジュマルは、気根がたくさん垂れ下がっているのが印象的で森の主のようなたたずまいですが、樹齢は約150年だそうで、見た目に比べ意外と若いと思いました。
大主ガジュマルの前では少し時間をとって、ガイドの方にカメラを渡して記念撮影をすることができます。
武芸洞
ガイドツアーの最後は、東西に大きな開口がある武芸洞と呼ばれる洞窟で、浅い地層から約3000年前の石棺や人骨が発掘された場所を見学することができます。
武芸洞の名前の由来は、かつて武芸や舞踊の稽古場として使われていたことから名付けられ、6000年前から住居空間として使われていたことが明らかになっているそうです。
基本情報
ガンガラーの谷の公式サイト
住所
〒901-0616
沖縄県南城市玉城字前川202番地
駐車場(普通車)
無料駐車場有
定休日
無休