奈良県吉野郡天川村にある「洞川温泉街」は、老舗の温泉旅館や民宿が立ち並ぶ、レトロな雰囲気の街並みが人気の観光地で、鍾乳洞や修験道にゆかりのあるお寺など、歩いてまわれる観光スポットが点在しています。
また、洞川温泉街は大峰山系の自然に囲まれた標高が高い場所にあり、温泉街の裏手には山上川という清流が流れていて、夏場は涼しく避暑地としても知られています。
街の散策
洞川温泉街のメイン通りである行者の道を散策していると、老舗の温泉旅館をはじめ陀羅尼助(だらにすけ)・葛きり・名水豆腐・ごま豆腐などの特産品を販売しているお店が並んでいます。
陀羅尼助とは、1300年ほど前に大峰山で修行していた役行者が、黄柏の木の皮を煎じて疫病から人々を救ったのが起源とされている和漢胃腸薬です。
今でも行者通りには、陀羅尼助の看板を掲げている老舗がいくつかあります。
行者通りにはアユなどの川魚の塩焼きが食べられるお店や、射的ができるお店もありました。
喫茶店や飲食店は、数は少なめで早めに閉まるようですが、行者通りで数軒営業していました。
夜の洞川温泉街を散歩すると、道路沿いのお店や温泉宿の提灯に明かりがともり、昔ながらの温泉街の風情があっていい雰囲気です。
一部の温泉旅館の軒先は、夜になるとカフェスペースとして利用されていて、訪れたときは軒先に座ってプリンをいただきました。
周辺の観光スポット
鍾乳洞
洞川地区は、面不動鍾乳洞と五代松鍾乳洞という2つの鍾乳洞があります。
面不動鍾乳洞は温泉街から近いですが、五代松鍾乳洞の方は、洞川温泉街のはずれから山のふもとまで10分ぐらい歩きます。
どちらの鍾乳洞も、ふもとの道路から登山道またはトロッコを利用して、鍾乳洞入口まで向かいます。
登山道を歩いた場合は、10分ほどで鍾乳洞入口につきますが、トロッコを利用した場合は5分ぐらいで鍾乳洞入口に着き、アトラクションみたいでおもしろいので、子供は喜ぶと思います。
面不動鍾乳洞と五代松鍾乳洞の詳細記事
ごろごろ茶屋・名水ごろごろ水
五代松鍾乳洞の向かいには、大峰山系から湧き出ている名水ごろごろ水の採水場があり、駐車料金は1回500円で利用することができます。
また、五代松鍾乳洞に車で訪れた際の駐車場としても利用できます。
ごろごろ水は名水百選に選ばれた水で、好きなだけ水を汲むことができます。
駐車場は水を汲みに来る人で、少し混雑していました。
山上川
洞川温泉街の裏手には山上川が流れていて、観音橋から川を覗き込むと、大きく成長した天然のニジマスが群れで泳いでいるのを見ることができます。
天然のニジマスとはいえ、地元の人が観音橋からエサをあげているのを何度か見かけてたので、餌付けされて橋の下にニジマスが集まっている状態だと思います。
山上川のそばまで近づくこともできる階段もありますが、流れが早く深いので注意が必要です。
修験者の行場
洞川地区は修験道ゆかりの地でもあり、温泉街の近くには修験者が大峰山登山をするときに訪れる龍泉寺や、大峰登山一の行場である蟷螂の岩屋があります。
龍泉寺は今から1300年前に、大峰山の開祖である役行者が建てたとされ、境内には水行場や滝行場がある興味深いお寺です。
龍泉寺と蟷螂の岩屋の詳細記事
キャンプ場
白の平オートキャンプ場は、我が家が洞川地区を観光をしたときに宿泊したキャンプ場です。
洞川温泉街や観光スポットに歩いていける場所にあるのでアクセスしやすく、夏場は涼しくて川遊びも楽しめるので観光キャンプにおすすめです。
白の平オートキャンプ場の詳細記事
博物館・資料館
白の平オートキャンプ場の横にある洞川エコ・ミュージアムセンターは、大峰山の自然と水、修験道をテーマにした展示があり、観覧料金は無料です。
龍泉寺の向かいにある山上ヶ岳歴史資料館の入館料金は、大人が300円で、小中学生が150円です。
スペースは小さく展示品も少なかったのですぐ見終わってしまいましたが、大峰修行の映像や大峰山寺に関連する展示物を見ることができました。
また、入館者には抹茶と和菓子のサービスがありました。