安倍文殊院

山門

奈良県桜井市にある安倍文殊院は、大化元年(645年)に大化の改新で左大臣となった安倍倉梯麻呂により、安倍氏の氏寺として創建された寺院です。

本堂には騎獅文殊菩薩像が安置され、京都の智恩寺(切戸文殊)、山形の大聖寺(亀岡文殊)とともに日本三文殊のひとつに数えられています。

また、有名な平安時代の陰陽師、安倍晴明の出生については諸説あるのではっきりとわかっていないようですが、安倍晴明が出生したお寺と言われています。

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本堂

本堂
抹茶と干菓子

本堂内の拝観は、拝観料の中に抹茶とらくがんという干菓子がセットでついていて、和室でいただいた後に本堂内の拝観をします。

本堂内の写真撮影はできませんが、安置されている5躯の渡海文殊菩薩群像は、いずれも国宝に指定されています。

なかでも中央に安置されている高さ7mの騎獅文殊菩薩像は、鎌倉時代を代表する大仏師である快慶作で、獅子が台座になっており、右手に剣を持って獅子にまたがっている姿はなかなかの迫力です。

礼堂

本堂の前には、礼堂(能楽舞台)があり、礼堂を囲むようにして合格祈願の絵馬がたくさん掛けられていました。

御本尊の文殊菩薩が智慧をつかさどる菩薩ということから、受験者が合格祈願で参拝に訪れるようです。

金閣浮御堂(仲麻呂堂)

金閣浮御堂

文殊池にある金閣浮御堂は1985年に建てられたもので、公開期間中は拝観料を払って「七まいり」をすることができます。

七まいりとは、7枚つづりの厄除おさめ札をもらい、厄除け・災難除けの神仏が安置されている金閣浮御堂の回廊を時計回りに1周して、ひとまわりするたびに、お堂の前の箱に1枚ずつ厄除おさめ札を納めます。

7回繰り返すと、七難(災難)に遭わないように厄災を払う願掛けの意味があるそうです。

厄除おさめ札

七まいりをした後、金閣浮御堂の中が公開されていたので、中を拝観することができました。

写真撮影はできませんが、弁財天像、安倍仲麻呂像、安倍晴明像、九曜星の神々、壁面には十二天御尊軸が祀られています。

境内にある古墳

文殊院西古墳
玄室

境内にある文殊院西古墳は、国の特別史跡に指定されており、安倍文殊院を創建した安倍倉梯麻呂の墓と推定されています。

玄室内は、きれいに加工された良質の花崗岩が石組みされ、玄室の天井はアーチ型に加工された1枚岩が使われているなどの高度な技術が使われており、願掛け不動が祀られています。

閼伽井古墳

閼伽井古墳は閼伽井の窟とも呼ばれ、7世紀前半に築造されたと推定されており、文殊院西古墳より古くからあります。

羨道の中程から泉がわき出ており、泉に湧く水は「智恵の水」と呼ばれているそうです。

白山堂・安倍晴明堂

安倍晴明堂
如意宝珠

安倍晴明堂は、陰陽師の安倍晴明が天文観測をしたといわれている展望台に建てられたお堂で、魔除けや方位除けの御利益があるそうです。

お堂には安倍晴明が祀られ、願い事を叶えてくれるという如意宝珠が置かれています。

白山堂

室町時代に建てられた白山堂は、白山を御神体とする石川県の白山神社の末社で、重要文化財に指定されています。

白山比咩大神(菊理姫神)を御祭神とし、恋愛や良縁などの縁結びの御利益があります。

施設情報

安倍文殊院の公式サイト
住所
〒633-0054
奈良県桜井市安倍山
アクセス(電車・バス)
JR桜井線または近鉄大阪線「桜井」で下車→奈良交通バス「安倍文殊院」で下車
駐車場(普通車)
有り 500円
拝観時間
9:00~17:00

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